武器格闘ゲーム「サムライスピリッツ」第二弾。
前作「サムライスピリッツ」で人気だった武器での戦いに拍車をかけ、新たに武器破壊必殺技が導入された。
怒りゲージがMAX状態の時のみ使える技で、当たれば相手の武器を破壊し、強制的に一定時間素手状態にしてしまう。
また、怒りゲージがMAXになった時に、怒り頂点ポーズを取るようになった。この動作中は完全無敵になるのだが、ポーズを必殺技でキャンセルが出来る。また、空中でゲージが溜まった場合は着地と同時にポーズを取るため、相手の追撃を回避できる。そして、ガード中に溜まった場合は、レバーをニュートラルにしなければポーズを取らないという特性もある。これを利用して任意にずらして頂点ポーズを発動させ、無敵を利用して相手の攻撃を回避してからキャンセルで必殺技をカウンターでたたき込むことが可能になる(難しいが)。
伏せと下段避け、転がり移動の追加。
伏せる事により姿勢を低くし、相手の高い位置への攻撃を回避出来る――というのは建前で、低い位置への攻撃以外はほとんど回避できる。下段避けは軽く後ろに小ジャンプするのだが、顔以外は無敵になるので、上段攻撃でも顔に当たらない限りは回避できる。転がり移動は無敵状態で前後へ転がりながら移動するというもので、無敵になる箇所はキャラによって違う。具体的には前転の場合、シャルロットとチャムチャムが上段、半蔵とガルフォードと幻庵が下段、それ以外のキャラは全身無敵。後転の場合、幻庵、シャルロット、チャムチャムだけが上段無敵でその他のキャラは全身無敵となっている。
面白い新システムでいうと受け返しも注目だ。相手の武器攻撃が当たる瞬間にガードすることによって、相手の攻撃を弾いて1秒近く無防備にする。言わばストリートファイターIIIの人気システム「ブロッキング」の先駆けだろう。ただし受付時間が0.01秒しかないため、狙って出すのは至難の業。なお、ジャンプやしゃがみからの攻撃は受け返せない。
前作からの変更点
・タムタムが削除
・タムタムの妹チャムチャム、覇王丸の師匠である花諷院和狆、ライバルである牙神幻十郎、一部で熱い支持を受けているナインハルト・ズィーガーの計4キャラが新規参戦
・王虎の武器が青竜刀から石柱に変更
・飛脚が試合中に投げるアイテムから小判(得点)が削除
・自分が起きあがった時に投げが可能に
・必殺技に対して投げが可能に
前作で好評だった武器を使った緊迫感に磨きがかかり、全サムスピシリーズの中でも評価が高い作品になっている(と言っても、サムスピはそれぞれの作品に熱心なファンがついているので評価しにくいが)。
前作からの流用グラフィックが一切無く、流用に見えるものでも全て手を加えているというこだわりもあり、グラッフィクの評判も高い。
上で挙げた新要素の他に、ぬいぐるみと秘奥義というものもある。
ぬいぐるみは、各キャラ固有のコマンドを入れることによって、キャラグラフィックがぬいぐるみになる。意味が解らないかも知れないが、当時SNKが出していたクレーンゲームの景品をイメージしたデフォルメグラフィックに変化するのだ。ぬいぐるみ状態では投げが無効化される以外特に意味はない。この状態は一定時間経過、同コマンド入力、必殺技や特殊動作の発動で解除できる。一種の見せ技というか、遊び要素。
秘奥義は一部キャラのみに搭載された隠し技。持っているのは、覇王丸、ナコルル、服部半蔵、ガルフォードの4人。中でも覇王丸の天覇封神斬は無条件で使えるわりには全段ヒットすれば一撃で相手を倒せる驚異の技。
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ストーリー(導入)
暗黒神アンブロジァの復活を狙った天草四郎時貞の凶事よりしばしの時が流れた。
世にまたも暗雲が立ちこめ、眠りから目覚めしは羅将神。暗黒神の巫女、羅将神ミヅキ。
覇王丸は魔物から狙われ始めた事を不審に思い、かつて魔物退治をしていた師、花諷院和狆を訪ねる。師は「関わるな」と言うのみだった。
覇王丸が狙われる理由、それは彼の魂に宿る「宝勝如来・紅珠魂」にあった。その背後には羅将神ミヅキがアンブロジァを兇神化させるためにうごめいていた。
ナインハルト・ズィーガーの持つ「釈迦如来・玄珠魂」、柳生十兵衛の持つ「薬師如来・蒼珠魂」、千両狂死郎の持つ「無量寿如来・白珠魂」、そして覇王丸の「宝勝如来・紅珠魂」。
これらの魂を魔石タンジルストーン(大日如来・黄珠魂・闇)に封じ込め、アンブロジァ自らが創り出したもう一つの宝珠「大日如来・黄珠魂・光」こと聖石パレンケストーンと融合させることにより、兇神と化した暗黒神アンブロジァが復活するのだ。
剣士達はそれぞれの思惑を抱えて魔界を目指す。全ては羅将神を斃すために……。
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システム
踏みこみ:
退きこみ:
ジャンプ:、、
伏せ:
転がり移動:、
小斬り:A
中斬り:B
大斬り:A+B
小蹴り:C
中蹴り:D
大蹴り:C+D
下段避け:B+C
挑発1:相手から離れてA+C押しっぱなし
挑発2:相手から離れてB+D押しっぱなし
投げ:近距離でor+BorDorA+BorC+D
受け返し:相手の立ち武器攻撃が当たる直前に防御
真剣白刃取り:
片方が素手、片方が武器所持時に踏み込みで接触
もしくは素手時に
武器破壊必殺技:怒りゲージMAX時に任意のコマンド
秘奥義:一部キャラのみ任意のコマンド |
キャラクター
(全15人+家庭用2人。名前クリックで技表へ)
-ミヅキはPS版のみ使用可能-
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覇王丸 |
柳生十兵衛 |
橘右京 |
ナコルル |
服部半蔵 |
ガルフォード |
千両狂死郎 |
シャルロット |
王虎 |
不知火幻庵 |
アースクェイク |
チャムチャム |
ナインハルト・ズィーガー |
花諷院和狆 |
牙神幻十郎 |
黒子
(家庭版対人戦のみ) |
羅将神ミヅキ
(PS版対戦時のみ使用可能) |
隠し要素、裏技等
全機種共通
黒子の乱入:
乱入には2種類の条件がある。
3人目以降、CPU対戦後16分の1の確率で乱入。
もしくは、.6、8、10人目のいずれかで、残り時間が20秒以下の時に武器破壊必殺技で相手を倒して2本目を取る。
両方ともノーコンティニューでなければいけない。
勝利ポーズ選択:
相手を倒した直後にレバーを上下左右のいずれかに入れておくと、対応した勝ちポーズになる。
右京のリンゴ:
ツバメ六連を入力する時に、Cを押しっぱなしにすると右京が投げるリンゴが巨大になる。ただそれだけ。
キムのひやかし:
128分の1の確率で、飛脚がキム・カッファンに変化する。この時キムは何も投げてくれず、通り過ぎるだけ。
黒子爆発:128分の1の確率で、黒子が爆発する。
スタッフロールの変化:
1コインクリアすると、スタッフロールが変化する。
タイトル画面の秘密:
タイトルで降ってくる物が曜日によって変化する。日:花びら、月:もみじ、火:花札、水:紙吹雪、木:雪、金:黄色い花、土:青い羽根
各種背景の秘密:
右京ステージ:富士山の右にオリオン座
狂死郎ステージ:襖絵にアンブロジァ
幻庵ステージ:エイリアン調理中
シャルロットステージ:意味ありげな絵が……
幻十郎ステージ:月にNEOGEOロゴ
和狆ステージ:左の杉にドクロが浮かんでいる
黒子ステージ:上部にかかっている額に書かれた「RED RUM(赤い羊)」、ひっくり返すと「MURDER(殺人)」になる。セリフと相まって素で恐い。
ネオジオ&CD共通
黒子の使用:
キャラ選択時にと入力してからAを押すと、選択したキャラが黒子に変化する。ただし、試合が終わると両者ゲームオーバーで終了となる。
PS版のみ
黒子&ミヅキの使用:
ストーリーモードをクリアしてから、対戦モードのキャラ選択時にL1+R1+L2+R2を押すと矢印が現れるので、画面外へカーソルを移動させると選択可能。
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ストーリー(完結)
覇王丸は自我を取り戻し封印されていた天草四郎時貞の助力により、魔界へと辿り着く。羅将神ミヅキは配下としていた牙神幻十郎に裏切られた挙げ句、ついに現れた覇王丸の秘奥義によって斃された。
開きかけていた魔界の門も閉じたが、崩れ始めた自然のバランスは戻っては来なかった。
カムイの巫女であるナコルルは、自然のバランスを戻そうと自らの命を差し出す。その甲斐あって自然は再び息吹をあげる。
アンブロジァの復活は寸での所で食い止められ、ようやく平穏が戻るものだと思われた。しかし、各地では人を狂わす人形師の噂が広まり始めていた……
――続く |